男塾でありながら、完全に坂口拓の映画であるという、もう何というか予想通りで実に清々しい出来栄え。
第一世代=ブルース・リー。第二世代=ジャッキー・チェン。そして第三世代アクション=タク・サカグチ。このチラシの煽りからして素晴らしいというか、ちょっとハッタリ効かせ過ぎというか。まあともかく我らがスピードマスター、タク・サカグチの映画ですよ!
男塾にスピード感あんまりいらないよねとか若干思ったけど、そんなの気にしてはいけません。もう何というか、完璧にいつもの坂口拓の映画なので、そこが許せる人は劇場へゴォ!
着ぐるみと闘う虎丸とか、女子高生と戯れる照英とか、殴りあう二人とか、男塾の校庭に遊具が充実してたりするけど、たぶんツッコんだら負け。吹いても負け。
男が命を賭けて作り上げた映画なので、笑ったりしたら懲罰房行きにて男塾名物、双生独居房の刑。もしくは油風呂で富樫と混浴。
まあただ、月光の鋼の腹筋がたゆんたゆんだったのはさすがに耐えられなんだ……。他は何とか耐えたんだがなあ。鋼には見えないよ、あの肉は。
坂口拓らしさを前面に押し出した今作のアクションは、男塾らしくはないんだけど、原作を意識しすぎて持ち味を失ってしまうよりは良かったと思う。
アクションに関しては、男塾と坂口拓のどちらに思い入れがあるかで評価は分かれる気がします。男塾と坂口拓がどちらも好きな人にはぜひとも観ていただきたい映画です。